がんばらなくていい。
新しく取り込む情報は少しだけでいい。
これまで選択してきたもの、すでに身につけていることを見直して、
これまでとは視点を変えた新鮮な組み合わせで十分に使いこなしていけば、
他にはマネできないものに成長する。
『ビードロを吹く女』1790-91年 喜多川歌麿
じっくりやればいい。よく観てテキパキと動くことと慌てて動きが雑になることとは違う。慌てればミスをするし、ミスをすればゆっくりやるよりも時間のロスが増える。十分によく観て感覚を研ぎ澄まして、じっくりやればいい。
『果物と壷のある静物』 アンリ・マティス
いっぺんにたくさんできることが偉いわけではない。
「今日はこれができたから、それでいい」「明日はこれだけやればいい」。
一日、何かやりたかったことを一つでもできれば、それで上等。
一つ一つ実現していくことが大事
『牛乳を注ぐ女』1658年 ヨハネス・フェルメール
あれこれできないといった思い込み。
先のことを漠然と考えると不安になる。
できる、できないを考える前にやれることから始める。
続けていれば、理想とするビジョンへの筋道がみえてくる。
一日一日、真っ当に生きている実感が未来の希望になっていく。
毎日の意図の繰り返しで、成長していく。
『凱風快晴』 1832年 葛飾北斎
自信がなくてもいい、人ひとりの影響力を信じればいい。
「そこにいることで、周りに自分がつくられていく」のではなく
「自分がそこにいることで、周りがつくられていく」と考えて行動していた方が
どんなことにも価値をみいだせて、断然楽しい。
楽しむことは、本質にたどり着く。本質を意識したり、気づいたりするだけで、脳が喜び生き返る。 絵を描くとき、ものやもの事を思い込みや観念でとらえている人と本質でとらえる訓練をしている人とでは描く線に違いがでる。
『ムーランド・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』1876年
ピエール=オーギュスト・ルノワール
画力とは決して「写実力・描写力」の範囲に止まるものではなく、むしろ「リサーチ力・構築力・伝達力」といえる。この能力は、デザイン・アート系の特殊な職業だけではなく、日常生活や一般的なすべての仕事にも必要で大切なスキルといえる。
絵の上手い下手の違いではなく 情報を収集する力や伝達する能力、ものごとの構造を見極められることや構想している計画や企画を具体的に展開していく能力(プランニング)。 頭の中のイメージ(ビジョン)を絵に描き出す感覚を磨くことが、日常生活や一般的な仕事で見直されてきている。
レオナルド・ダ・ヴィンチの構想スケッチ
アインシュタインが残した言葉
「直観は聖なる授かりものであり、理性は誠実なる従者である。
私たちは従者を敬う社会をつくり、授かりものを忘れてしまった」
理論物理学者 アルベルト・アインシュタイン
人の脳に備わる本当に大切な能力、
知覚・直感・想像力・創造力を近代社会や教育で、
ないがしろにしてきたことが現代に影響している。
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